子供の思いやり・やさしさはどう育てる?

親であれば子どもに「思いやりのある子に育って欲しい」と望むことは当たり前のことかもしれません。おもいやりのある人はもっとも人間らしいといえます。勉強やスポーツ、お稽古ごとはお金を出せばいくらでも教えてもらえる教室がありますが、思いやりを教えてくれるところはありません。思いやりを育てるには、日常の生活の中ではぐくんでいくしかないのです。それでは、思いやりややさしさはどうしたら育つのでしょうか?
子どもは親を見て育つ
子どもは親の行動をよく見ています。親の言うことよりも、親を見て学び、まねて育っていきます。親がこういう子に育って欲しいと望むのであれば、自分がそのとおりにふるまっていれば、それだけでいいのです。
ところが、親はいろいろなことに口をだして、「やさしくしなさい」といいます。例えば、砂場で遊んでいるときにおもちゃを「貸して」と他の子が言ってきたとします。子どもは「イヤ」と言っているのに、お母さんが「貸してあげなさい、意地悪しちゃダメでしょ!」という。自分の所有物という意識は早い段階からでてきます。2~3歳は自分のものにこだわる時期です。また、知っているお友達と知らない子の区別もついてきます。自分の物にこだわっている時期に「貸してあげなさい、貸してあげなさい」と言って、やさしさが育つことにつながるでしょうか。ましてや、知らない子におもちゃを貸すということは、酷なことです。大人でも見ず知らずの人に、急に何かを頼まれたら躊躇するでしょう。その人がどんな人かもわからないのに、大切なおもちゃを貸すなんて、大変なことです。
子どもが転んで泣いているとき何と声をかけますか?「なにやってるの!ちゃんと前を向いて歩かないから!」と文句を言っていませんか。「大丈夫?痛かったね」と子どもの心に寄り添ってやっていますか?先ほども書いたように、子どもは親の行動をよく見ています。泣いているときにいつも「大丈夫?どうしたの?」と声をかけている親の子は、友だちが泣いているとき「大丈夫?」とかけよって声をかけてあげることができます。

 

親は口ばかりの教育はやめて、心や振る舞い、行動で教育すればよいのです。

幸せな人ほど相手を思いやることができる
人は自分が幸せでないと、相手の幸せを一緒に喜べないし、相手の悲しみを一緒に悲しめません。自分が不幸だと、人の喜びは嫉妬になり、人の不幸が自分の喜びになるなんてこともあるのです。思いやりとは、相手に共感できる気持ちです。だから、まずは自分が幸せでなくてはなりません。
どんなに裕福でも不幸だと感じる人もいるし、貧しくても幸せだと感じる人もいます。幸せとはその人の感じ方や気持ち次第です。日々のささいなことや当たり前の日常に感謝をできるひとが、幸せを感じているのではないでしょうか。
まずは、親が幸せでないと子どもを幸せにはできません。日々の生活に幸せを感じている親は、自然と相手の気持ちに共感しています。それを見て子どもも自然と思いやりを身につけていくものです。

 

相手と生身でぶつかる体験をたくさんする
子どもはけんかをよくします。けんかは相手の気持ちを考えるきっかけにもなります。親はすぐに「ごめんねしなさい」と言いますが、子どもは子どもなりにいろいろなことを感じています。悪かったな、そんなつもりはなかったのにな、心の中で様々な感情がうすまいています。子どもはごめんねの気持ちを持つほうが言葉よりも先です。だから、気持ちよりも先に「ごめんね」の言葉を覚えてしまって、「ごめんね」と言えばすむと学んでしまったら、相手の気持ちを考えることなんてしなくってしまいます。相手に悪いな、また仲良くあそびたいなと思ったときに「ごめんね」という言葉があるのです。
相手の心を思いやるには、いろいろな人間と関わることが必要です。同世代の友だちだけでなく、上の年齢の子、下の年齢の子、おじいちゃんやおばあちゃんとの関わりが、人間関係を豊かにします。
いろいろな体験と、それを通じて人間関係を豊かにしていくことが心の芽を育てていくことにつながるのではないでしょうか。

 

お父さんお母さんが充実した人生を送る
子育ての最大の目標はしっかり自立した人間に育てることでしょう。どんな人生を歩むのか、あとは子どもが決めることです。人間はひとりでは生きていけません。自分が困ったときに、まわりにどれだけ助けてくれる人がいるか、人との信頼関係きづくためには相手への思いやりはかかせません。子どもに豊かな人生を歩んでほしいと思うのは自然なことです。そのためにも、お父さん、お母さんが毎日の生活に幸せを感じ、生き生きと生活する姿を子どもにみせたいものですね。

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