自動車保険の自賠責保険(強制保険)と任意保険の違いは何?

自賠責保険(強制保険)は運転者に加入が義務付けられています

車を所有して運転する人には自動車損害賠償保障法により自賠責保険への加入が義務付けられています。

もし加入しないで車を運転すると法律違反となり処罰されてしまいます。

 

処分内容は50万円以下の罰金または1年以下の懲役および違反手数6点で免許停止処分になります。

また、加入していないと車検を受けることができません。

 

加入していても証明書を携帯せずに運転していると30万円以下の罰金となりますから、車を運転する際は必ず携帯しましょう。

自賠責保険は高度経済成長期に車の所有数が急激に増加したことに伴い、交通事故も増加したことで被害者の救済措置が必要になったことが始まりです。

 

保険ができても加入していないと意味がないため強制保険として義務付けされました。

被害者の救済が目的の保険ですから人身事故の損害についてのみ支払いされます。

 

物損事故については対象外なりますので注意して下さい。

自賠責保険の特徴としては、被害者1人毎に支払い限度額が決まっており、1件の事故で複数の被害者がでた場合は1人ずつ限度額まで支払いされること。

 

被害者が加害者の加入している自賠責保険に直接請求する事ができること。

もし事故を起こしてしまい治療費等が必要になった場合は仮渡金制度を利用して被害者に支払うことができること。

 

被害者に重大な過失があった場合は賠償金が減額される場合があると言ったことです。

それでは自賠責保険はどのように加入するのでしょうか。

 

一般的には車を購入するときや車検を受けるときに販売店や車検を代行してくれる会社が手続きをしてくれますので加入が漏れると言ったことはありませんから安心して下さい。

保険料については毎年1月に4月からの保険料が自動車損害賠償責任保険審議会で決定され適応されます。

 

乗用車や軽自動車、原付などの車種によって金額が決められ、どこで手続きをしても同じ保険料になります。

自賠責保険で支払われる慰謝料については、大きく3つに別れており、傷害による損害と後遺障害による損害、死亡による損害となっており、それぞれ支払い限度額が決まっています。

 

傷害は主に治療費や文章証明料、休業費として支払われ、後遺障害については、常時介護や随時介護と言った介護状態や後遺症の等級によって支払われる金額が決められています。

死亡は葬儀費用や逸失利益、被害者家族への慰謝料が支払われます。

 

死亡については自賠責保険だけでは補償しきれないことが多くなっていることに注意が必要です。

 

 

任意保険への加入は安心して運転するため

任意保険は運転者の意思で加入する保険で強制ではありませんし、加入しなくてもなんら問題ありません。

ですが車を運転する7割の人が加入していると言う状況です。

 

これには自賠責保険の仕組みが大きく関係しています。

自賠責保険は必要最小限の人身事故に対する補償しかありません。

 

被害者が軽傷であれば問題ありませんが、重傷を負わせて後遺障害としてなんらかの障害が残るような場合や死亡事故になった場合は、自賠責保険の補償限度額以上の金額を支払わなければならなくなるケースが多くなっています。

裁判で億を越える支払いの判決がでることもあり、自賠責保険を使ったとしても払える額では収まらないことがあります。

 

こういったケースに対応するために任意保険では対人補償の限度額が無制限に設定できる保険が多くなっています。

また、物損事故を起こしてしまった場合は自賠責保険の支払いは一切ありません。

 

任意保険に加入すると言うことは事故を起こしてしまったときに自賠責保険では支払うことのできない範囲の補償を持つと言うことになります。

ここで注意するのは任意保険の人身事故の補償は自賠責保険の支払いを超えた部分が対象になると言うことです。

 

つまり人身事故を起こして支払いをする場合は、まずは自賠責保険で支払いを行い、それでも足りない場合に任意保険で支払うことになります。

すべて任意保険で支払う訳ではありませんので注意しましょう。

 

任意保険には自賠責保険にはない様々な補償があり、保険会社によって内容が違ったり金額も違うため自分にあった保険を選択する必要があります。

すべての補償を付けようとすると保険料の支払いが非常に高額になるため、必要のない補償は外すようにしましょう。

 

任意保険の特徴としては、自分にあった保険を選べることや物損事故の補償が付けられること。

他には所有する車両の補償が受けられる車両保険が付けられることや同乗者の怪我にも対応できることです。

 

保険を取り扱う会社が多くあり競争もあるため、顧客を獲得するために様々な補償内容が用意されており金額も低価格なものから高額なものまで幅広くあります。

事故時の代替えの交通費や宿泊費、弁護士費用までカバーしてくれるプランもあります。

 

どんなに注意して運転していても相手の不注意で事故が起こることもあります。

相手が任意保険に加入していなければ自賠責保険で支払われない損害は自分で払って貰わなければ行けませんが支払いできないこともあり得ます。

そんな事故にも備えることができる任意保険もありますので安心して運転するためにしっかり備えておくことをお勧めします。

 

[surfing_ranking id=3610]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。